ラウエカメラの原理
試料にX線を照射するとX線は無秩序に散乱しますが、もし試料が単結晶でX線の入射方向と結晶のある結晶面角とが一致した場合、X線回折が生じて散乱するX線は特定の方位に集中し結晶系特有の点群が像映されます。これを利用して結晶の方位特定を測定できるのがラウエカメラ(背面反射ラウエ法および透過ラウエ法)です。
方位特定作業の手順
結晶系特有の点群が出現するラウエ画像を撮影し、この画像にGreningerチャートを重ねて、γ(緯度)とδ(経度)の角度を読み取り、それをWulffネットに転記していくと、点が連続して見える場所ができます。それらを結ぶと曲線が何本か引けるようになり、先が交差する部分ができます。結晶面角角度表より、この交差部分と中心点との緯度の差からそれぞれの点の方位を割り出すことができます。
ラウエ画像 LiF[200]
当社の作業の優位点
当社ではラウエカメラで方位が特定できた角度に試料を固定するゴニオ台を有し、角度をそのままにした状態でダイヤモンドカッターに装着して切断できるので精度が確保できます。
ご希望の方位の試料作成が可能です。
TRYSE社製X線回折装置用IP背面ラウエカメラ TRY-IPX-LC
武蔵野電子製 ラウエカメラ用ゴニオヘッドを装着した精密カッター
測定装置 |
TRYSE社製X線回折装置用IP背面ラウエカメラ TRY-IPX-LC |
武蔵野電子製 ラウエカメラ用ゴニオヘッドを装着した精密カッター |